株式会社chipper
株式会社chipperは、「Creative Drive」というコンテンツマーケティング支援ツールを展開する企業で、国内初のAI SEOライティングツールとしてスタートし、現在約6,000名の登録者がいます。
代表取締役
十時悠径

背景

導入前の課題

  1. 低価格帯のSEOライティングツールを提供していたが、個人ユーザーへのナーチャリングが難しく、顧客離脱率が高かった。
  2. カスタマーサポートにリソースを割けず、知識の少ない個人ユーザーのチャーンレートが13%〜16%と高止まりしていた。
  3. 直接の広告ではリード獲得が難しく、ナーチャリングを強化するための効果的な施策が求められていた。

導入背景

  1. ウェビナーを通じたナーチャリングが最適と判断し、運営の専門チームがなかったためAdAIに依頼。
  2. リード獲得単価が2,000〜3,000円と見込め、適正なCPO(顧客獲得コスト)であった。
  3. AdAIのウェビナー運用ノウハウを活用し、スムーズな進行を実現。

結果

  1. ウェビナーを通じてリード獲得が成功し、ナーチャリングの仕組みを構築。
  2. リードの可視化が進み、プロダクトの改善や課題の明確化につながった。
  3. 営業体制やリードからのコンバージョンプロセスに課題が残り、今後のKPIとして改善を進める必要がある。

かねてからウェビナーに挑戦したいと考えていたものの、リソースとノウハウ不足により導入が難しかったchipper社。リード獲得とナーチャリング施策の強化を目的に、AdAIの『ウェビナー代行 for BtoB』を導入しました。結果として、リード獲得の可視化やプロダクト改善に成功。導入の背景や成果について、株式会社chipperの十時悠径様にお話を伺いました。

導入したかったウェビナー、リソース不足で足踏みしていた

御社では以前からウェビナーに関心を持っていたそうですね。
はい。コンテンツマーケティングの一環としてウェビナーを導入したいと考えていましたが、社内での運営が難しく、なかなか実施できていませんでした。
Creative Drive」とはどのようなサービスですか?
Creative Drive」はchipperが提供するコンテンツマーケティング支援ツールです。もともと国内初のAI SEOライティングツールとしてスタートし、2年間で約6,000名の登録者を獲得しました。しかし、市場環境の変化に対応するため、ライティングから分析へと進化させています。これにより、単なるSEOライティングに限定せず、本質的な成果であるコンバージョン(CV)につなげることを目指しています。現在、新機能の正式リリースに向けて準備を進めています。
導入前の課題として、どのような点がありましたか?
弊社のSEOライティングツールは月額1万円〜5万円の低価格帯で提供しており、主な顧客はアフィリエイターや個人ブロガーでした。しかし、低価格ゆえにカスタマーサポートに十分なリソースを割けず、個人ユーザーの活用度合いがバラつき、チャーンレートは13%〜16%に達していました。この状況から、SEOライティングツール単体では限界があると感じていました。
本格的なウェビナーの導入が必要だった背景を教えて下さい。
もともと弊社の商材は「誰でも簡単にSEO記事が書ける」ツールとして提供していましたが、市場環境の変化に伴い、より専門性の高い企業への提供が必要だと判断しました。そこで、ターゲットをマーケティング専門会社やコンサル企業にシフトし、価格帯も10万円以上に設定。加えて、ツールの提供だけでなく、コンサルティング支援を強化する方針に転換しました。

しかし、この新しいターゲット層では、単なる広告施策やセールス強化だけでは十分なリード獲得が難しく、より継続的な関係構築(ナーチャリング)が必要でした。その手法として、ウェビナーが最も適していると判断し、本格的に導入することを決めました。
ナーチャリングを進めるために、どのような施策を検討されましたか?
フォームセールスやテレアポも考えましたが、これらは顧客課題が明確な場合に有効であり、別途対応しています。一方、啓蒙活動だけではリード獲得が限定的なため、ウェビナーを活用してコンテンツを提供し、最終的なコンバージョンにつなげる仕組みを作ることが重要だと判断しました。弊社の3月末リリース予定のプロダクトは単価がこれまでよりも高額になるため、これまでのように広告で無料会員を集める訴求よりも、一度ウェビナーに送客した上で、見込み顧客をナーチャリングする施策が最適な手法と考えました。

リード獲得コストと運用負担の最小化が導入の決め手

最終的に弊社AdAIへ依頼することになった経緯をお聞かせいただけますか?
最大の決め手は、リード獲得単価が2,000〜3,000円程度と試算され、弊社のリード獲得コストと比較して十分に見合う金額だったことです。加えて、運用負担が少なく、リソースを効率的に活用できる点も大きな魅力でした。
ウェビナー実施までの具体的な流れについて教えていただけますか?
全体の進め方としては、発信の方向性をヒアリング → 対象企業の選定・調整 → ウェビナーの準備・運営、という流れでした。

発信したい内容をヒアリングしていただき、それに合った対象企業を選定・調整してもらいました。共催のアテンドについては弊社から提案・調整を行い、共催企業への声掛けや運営の裏側、当日の進行管理はAdAIさんにご対応いただきました。
実際に御社側でのリソースはどの程度かかりましたか?
AdAIさんにはウェビナー運営のノウハウがあり、弊社の工数は最小限で済み、負担を抑えながら実施できました。主に資料作成に専念するだけで進められる形だったので、業務負担も軽減されました。特に弊社規模の企業では役員が多忙なため、ウェビナー運営にリソースを割かずに済むのは大きなメリットでした。

あえて課題を挙げるとすれば、毎回テーマを変える必要があるため、コンテンツのアップデートに一定のリソースが求められる点です。ただ、これは啓蒙活動として避けられない部分でもあり、継続的に価値を提供するためには必要なプロセスだと考えています。

chipperのマーケティング施策の精度が向上

導入後の成果について、定性的な面でどのような変化がありましたか?
まず、大きな収穫として、ウェビナーがどのような役割を果たすべきか、そのポジショニングが明確になったことが挙げられます。これにより、前後のファネルをどのように評価し、最適化するかを検討する必要性も感じました。

特に啓蒙の観点では、作成した動画コンテンツをどのように活用するかが今後の課題です。リード獲得の仕組み自体は整っているものの、そのコンテンツをどう戦略的に活かすかによって、成果が大きく変わるため、引き続き検討を進めていく必要があります。
導入後の成果について、具体的な数値や営業面での変化はありましたか?
リードの数自体はしっかりと確保できていますが、そこからどう商談につなげるかが次の課題です。すでに課題が明確な顧客へのアプローチと、ウェビナー経由のリードへのアプローチでは、営業の入り方や導入の流れが大きく異なるため、ウェビナーに適した営業スタイルの確立が必要だと感じました。

また、これまで獲得したリードに対してテレアポを行う専門の部隊がなかったのですが、今回の取り組みを通じて、その必要性が明確になり、新たに組織を構築する方向で意思決定が進みました。結果として、ウェビナーの活用が組織全体のPDCAを回すきっかけとなり、より効果的な営業プロセスの構築につながったと考えています。
サポート体制に関する満足度はいかがでしょうか?
サポート体制については、毎回しっかりとリマインドをしていただき、大変助かりました。不安に感じた点は特にありませんが、一つだけ要望があります。ウェビナーのアンケートや素材提供の際に、企業情報などは過去のデータを再利用していただけると、工数削減になりありがたいと感じました。それ以外は、コミュニケーションも円滑で満足しています。

ビジネスの相乗効果を生むAdAIのウェビナー代行サービス

ウェビナーの新たな価値や可能性についてどう考えていますか?
ウェビナーは単なる情報発信にとどまらず、相乗効果を生み出しやすい手法です。特に、業界のインフラを握る企業と関連領域の企業を組み合わせることで、新たな価値を生み出せる可能性があります。

また、ウェビナーは営業手法の一つにとどまらず、業界全体の認識を広げ、企業間のアライアンスを促進する場としても機能します。異業種や関連業種がウェビナーを通じてつながることで、新しいビジネスの創出にもつながると考えています。
『ウェビナー代行 for BtoB』はどのような企業に適していますか?
特にプレシリーズAやシリーズA以下のスタートアップにおすすめです。プロダクトの方向性が明確で、より多くの企業や投資家に認知を広げたい企業にとって、ウェビナーは強力な手段となります。また、物流業界など独自の強みを持つ企業にとっても、業界知識や専門性を発信する場として有効です。
最後に、今後AdAIとの連携で期待していることはありますか?
現在、「Creative Drive」のアップデートを進めている中で、AdAIさんとの協力を通じて今後も共催ウェビナーを実施したいと考えています。今回の取り組みを通じてウェビナーの可能性を実感したため、単なる販促の場にとどまらず、相互のプロダクトやサービスを発信し合うことでパートナーシップを強化していきたいです。より多くの企業にリーチし、業界全体の成長にも貢献できることを期待しています。