ウェビナーは、従来オフラインで行っていたセミナーをオンラインで行うマーケティング手法です。近年の社会環境の変化によって、オンラインセミナーが一般的になってきました。
そして、ウェビナーをさらに効果的に活用する方法として注目されているのが共催ウェビナーです。
共催ウェビナーとは、複数の企業や団体が協力して行うオンラインセミナーのこと。それぞれの顧客や関係者に情報を発信することで、より広範囲な層にアプローチできます。
本記事では、共催ウェビナーのメリット・デメリット、成功事例、進め方などを詳しく解説します。ウェビナーを検討している企業の経営者や営業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
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共催ウェビナーとは?
共催ウェビナーとは、2つ以上の企業や団体が協力して開催するオンラインセミナーのこと。それぞれの顧客やノウハウを共有することで、単独開催よりも大きな効果を狙うことができます。
近年、情報発信の手段としてオンラインが主流となる中で、共催ウェビナーは、効率的に顧客と繋がり、新たなビジネスチャンスを生み出す有効な手段として注目されています。
共催ウェビナーが注目される理由
共催ウェビナーが多くの企業から注目される背景には、以下のような4点が挙げられます。
1. オンライン化の加速
新型コロナウイルスの感染拡大により、対面での営業活動やイベント開催が制限される中、ウェビナーが代替手段として急速に普及しました。オンラインコミュニケーションツールの利便性が広く認識され、企業活動の重要な手法となっています。
2. リード獲得の効率化
ウェビナーは、見込み顧客の獲得に効果的な手段として評価されています。特に共催ウェビナーでは、共催企業のリストやネットワークを活用できるため、単独開催に比べて広範囲の見込み顧客にアプローチできます。
3. マーケティングコストの削減
単独でウェビナーを実施する場合に比べて、共催では会場費や広告費、運営コストを分担できるため、コスト効率が向上します。これにより、より少ない予算で高い効果を得ることが可能です。
4. ブランドイメージの向上
共催ウェビナーを通じて、参加企業間でブランドイメージを共有し、互いの信頼性を高め合うことができます。これにより、参加者や市場全体にポジティブな影響を与えることが期待できます。
これらの理由から、共催ウェビナーは効率的かつ効果的なマーケティング手法として、多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。
共催ウェビナーで得られるメリット
共催ウェビナーには、単独開催にはない多くの魅力が詰まっています。以下の5つのポイントが、共催ウェビナーの主なメリットです。
1. 新たな顧客層へのアプローチ
共催企業の顧客層にもリーチできるため、これまで接点がなかった新しいターゲット層に自社のサービスや商品を知ってもらうことができます。共催ウェビナーは、新たな市場を開拓するきっかけとしても非常に有効です。
2. 専門性の向上と信頼度アップ
共催企業との専門知識やノウハウの共有を通じて、内容の深い、参加者にとって有益なウェビナーを提供できます。これにより、参加者の満足度を高めるだけでなく、専門性をアピールすることで企業の信頼性を強化することができます。
3. コスト削減と効率アップ
共催企業の顧客基盤を活用することで、自社ブランドをより多くの人に認知してもらえます。これにより、単独開催では届きにくい層にもブランドをアピールし、認知度の拡大が期待できます。
5. 企業としての信頼感の向上
信頼されている企業と共催することで、自社の信頼性も自然と高まります。共催相手との協力体制を示すことで、顧客に対してより安心感を与え、企業イメージの向上につなげることができます。
知っておきたい!共催ウェビナーのデメリット
準備や調整に時間がかかる
共催企業との間で、テーマや内容、スケジュール、役割分担などを事前に調整する必要があります。そのため、単独で開催する場合と比べて準備に時間がかかる場合があります。計画的なスケジュール管理が求められます。
コミュニケーションの手間
共催企業の顧客層が自社と異なる場合、ウェビナーの内容をすべての参加者に有益なものにすることが難しい場合があります。ターゲット層を明確に絞り込むことで、この課題を軽減できます。
意見調整やスケジュール調整の難航
共催企業との間で意見の相違が生じたり、スケジュールの都合が合わないことがあるため、調整がスムーズに進まない場合があります。頻繁なコミュニケーションと相互理解が解決の鍵となります。
トラブル時の対応の遅れ
ウェビナー当日に技術的なトラブルや進行の遅延が発生した場合、共催企業との連携がうまく取れていないと対応が遅れる可能性があります。事前に緊急時の対応策や役割分担を明確にしておくことが重要です。
共催ウェビナーを成功させるための8ステップ
共催ウェビナーを成功させるためには、以下の8つのステップを踏むことが重要です。
ステップ1:共催パートナー探し
まずは、自社のビジネスに相性の良い共催パートナーを探しましょう。共催相手とのシナジー効果を最大限に引き出すためには、適切なパートナー選びが成功の鍵となります。お互いの強みを活かせる企業を選ぶことが、ウェビナーの効果を大きく左右します。
- 選定のポイント
- ターゲット顧客層の一致: 共催先の顧客層が自社と似ていることで、より効率的な集客が可能になります。
- 企業理念やビジョンの共有: 共催先の価値観や理念が自社と一致しているかを確認し、方向性のずれを防ぎます。
- 共催実績や評判: これまでの共催経験や他社からの評判をチェックし、信頼できるパートナーを選びましょう。
- 相互メリットの確保: 両者がそれぞれの顧客リストやリソースを活用し、共に利益を得られる関係を構築することが重要です。
この段階では市場調査やネットワークを活用して候補を絞り込み、実際に面談を行うことで相互理解を深めていきましょう。
ステップ2:ウェビナーの企画
パートナーが決まったら、次はウェビナーのテーマや内容を企画します。参加者にとって魅力的で価値のあるテーマを設定することがポイントです。共催パートナーと密に連携し、双方の意見を取り入れながら具体的なプランを立てていきます。
- 企画のポイント
- 有益なテーマを選ぶ: 参加者にとって価値のある情報を提供することが、ウェビナーの成功に直結します。
- トレンドや課題を反映: 最新の業界トレンドや参加者の悩みを取り上げると、関心を引きやすくなります。
- 具体的な事例やデータを活用: 説得力のある事例や統計データを盛り込むことで、信頼性を高めます。
- 双方向の要素を取り入れる: 質疑応答やアンケートの時間を設けることで、参加者とのエンゲージメントを高めましょう。
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ステップ3:プラットフォーム選び
ウェビナーの成功には、適切なプラットフォーム選びが欠かせません。ZoomやGoogle Meetなど、規模や目的に合ったツールを選択し、セキュリティや操作性にも配慮しましょう。共催パートナーと使い慣れたツールを選ぶと、運営がスムーズになります。
関連記事:おすすめウェビナーツール10選!選び方とウェビナー開催のポイントまで紹介
ステップ4:集客活動
集客はウェビナー成功の重要な要素です。SNSやメールを活用し、ターゲット層に合わせた効果的な方法で告知を行います。魅力的なキャッチコピーを作成し、参加するメリットを具体的に伝えることで、参加者の関心を引きつけましょう。また、早期申込割引や特典を設けることで申し込みを促進します。
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ステップ5:リハーサル
本番前にリハーサルを行い、発表内容や画面共有の確認を徹底します。時間配分や進行の流れを事前に確認し、トラブル発生時の対応策も準備しておきましょう。
ステップ6:ウェビナー開催
本番では、時間厳守を心がけ、わかりやすい説明を意識しましょう。専門用語を避け、参加者に親しみやすい言葉で伝えることがポイントです。質疑応答やアンケートの時間を設けることで、参加者との双方向コミュニケーションを促進し、満足度を高めます。
ステップ7:アフターフォロー
ウェビナー終了後、参加者に感謝のメールを送り、アンケートを通じてフィードバックを収集します。関連資料やサービス案内を提供することで、次のアクションにつなげるフォローアップを行いましょう。また、個別相談を受け付けることで、商談化の可能性を高めることができます。
- アフターフォローのポイント
- 感謝のメール送信: ウェビナー参加へのお礼とともに、追加情報を提供します。
- アンケートの実施: 参加者の意見を収集し、次回に向けた改善材料とします。
- 個別相談の受付: 興味を持った参加者には個別のフォローを提案します。
ステップ8:効果測定と改善
最後に、ウェビナーの成果を分析し、次回に活かす改善策を検討します。リード獲得数や参加者の満足度など、事前に設定した目標に対する達成度を評価しましょう。参加者数や離脱率といったデータを分析し、共催パートナーと成果や課題を共有することで、次回のウェビナーの成功につなげます。
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共催ウェビナー成功の秘訣
共催ウェビナーを成功させるには、事前準備から当日の運営、アフターフォローまで、すべてのステップで適切な取り組みを行う必要があります。以下では、その成功のための秘訣を詳しく解説します。
役割分担を明確にする
共催ウェビナーをスムーズに進めるためには、共催パートナーとの役割分担を明確にすることが重要です。それぞれの責任範囲を決めることで、無駄な混乱を防ぎ、作業効率を向上させることができます。例えば、企画立案や集客活動、資料作成、当日の進行管理など、主要なタスクをリストアップし、どの業務を誰が担当するかを具体的に決めましょう。
特に、責任の所在が不明確な場合、「どちらがやるべきか」という認識のズレが生じ、進行が滞る原因になります。早い段階で共催パートナーと詳細を話し合い、タスク分担を明確にしておくことが成功への第一歩です。
ターゲットに合わせて集客
ウェビナーの成功は、参加者をどれだけ効果的に集められるかにかかっています。そのため、ターゲット層を明確に設定し、彼らに響く集客方法を採用することが大切です。具体的には、ペルソナを設定し、ターゲットがどのような悩みやニーズを持っているのかを把握します。そして、そのニーズに応える形でウェビナーの価値を訴求する告知文を作成します。
また、使用するプラットフォームもターゲット層に応じて選びましょう。若年層が多い場合はInstagramやX(旧Twitter)、ビジネスパーソンがターゲットであればLinkedInやFacebookなどが効果的です。さらに、早期申込特典や参加者限定の特典を用意することで、参加意欲を高める工夫も有効です。
参加者ファーストを意識
ウェビナーは、あくまで参加者に価値を提供する場です。参加者の視点に立ち、彼らにとって有益な情報やコンテンツを提供することが重要です。最新の業界トレンドや課題解決に役立つ事例を取り上げるとともに、実践的で具体的な情報を盛り込むことで、満足度を高めることができます。
また、満足度が高まると、参加者は単なる視聴者にとどまらず、自社の顧客やファンになり得ます。そのためには、ウェビナーの内容をしっかりと練り、資料やビジュアルを工夫して分かりやすく伝えることがポイントです。
双方向のコミュニケーションを活用
参加者とのエンゲージメントを高めるためには、双方向のコミュニケーションを積極的に取り入れることが不可欠です。一方的なプレゼンテーションではなく、質疑応答やチャット機能を活用して、リアルタイムで参加者とやり取りを行いましょう。
例えば、プレゼンの途中で質問を募ったり、アンケートを実施して参加者の意見を反映することで、ウェビナーがよりインタラクティブなものになります。これにより、参加者は自分の意見が反映されていると感じ、満足度が向上します。さらに、こうした双方向の要素は、参加者の印象に残るウェビナーを作る上でも大きな効果を発揮します。
事前のリハーサルは必須
ウェビナー本番でのトラブルを防ぐためには、事前にリハーサルを行うことが不可欠です。発表内容や画面共有の操作、質疑応答の進行など、当日の流れをすべてシミュレーションしておきましょう。また、音声トラブルや接続不良などの予期せぬ問題に備えて、緊急時の対応策を準備しておくことも重要です。
リハーサルを繰り返すことで、タイムスケジュールの調整やスピーカー間の連携もスムーズに行えるようになります。本番を安心して迎えるためには、リハーサルの段階で可能な限りの課題を解消しておくことが成功への近道です。
共催ウェビナーは開催後のアフターフォローが重要
ウェビナーは開催したら終わりではありません。ウェビナーで獲得したリードを商談につなげることが重要です。ウェビナーから商談獲得につなげるには、緻密なウェビナーの企画設計が重要ですが、開催後のアフターフォローも欠かせません。
ウェビナー参加者の温度感はウェビナー終了時点がいちばん高く、時間が経つにつれて興味度合いが薄れていってしまいます。そのため、特に興味度合いの高い参加者に は、ウェビナー直後にアフターコールすることが商談獲得のポイントです。
AdAIでは、「商談につながるウェビナー設計の8つのポイント」を公開しています。ウェビナーから商談につなげるためのノウハウをさらに知りたい方はぜひダウンロードしてみてください。
自力でのウェビナーの実施や開催が難しいと感じたら外注も検討
共催ウェビナーの実施は、企画や運営などで多くの人員やノウハウが必要で、工数もかかるため自社での実施が難しいと感じる企業も多いのではないでしょうか?そういった場合にはウェビナーを熟知した企業に代行してもらうことが効果的です。
AdAIはウェビナーの告知200社以上の実績があり、 AdAIはウェビナーの開催から商談獲得までを一気通貫してウェビナーを行える「WPOプラン」とウェビナー動画からリード獲得ができる「Webinar Stock」を提供しています。
共催ウェビナーで、ビジネスを加速させよう
共催ウェビナーは、複数の企業が協力して開催するオンラインセミナーです。それぞれの強みを活かし、新たな顧客層へアプローチすることで、ビジネスチャンスを拡大できます。
共催ウェビナーの魅力は、リード獲得の効率化、マーケティングコストの削減、ブランドイメージの向上など、多くのメリットがある点です。
成功させるためには、適切なパートナー選び、魅力的な企画、効果的な集客活動、そして事前の準備とリハーサルが重要となります。
共催ウェビナーを効果的に活用することで、ビジネスの成長を加速させましょう。