WEB集客するときに真っ先に思いつく手段が広告とSEOですが、どちらも高度な専門知識が必要であるため自社ではできないので外部に依頼しようと検討することはよくあります。

日本にはSEOを商品にしている会社が無数にありますが、本当にSEOができる会社は意外なほど少なく、WEB制作会社であってり、コンテンツ制作会社であったりすることがほとんどです。

なかにはSEOコンサルを専門におこなっている会社も多数存在しますが、自社にはどこがよいのかわからないという方も多いはず。

そこで、SEOコンサル会社である株式会社AdAIがSEO会社の選び方をご紹介いたします。

 

SEO対策会社とは

SEO対策会社とはSEOを専門におこなう会社のことです。日本にはSEOができる、SEOコンサルを扱っているという会社は無数に存在しますが、その多くはSEOを包括的におこなうことはできない会社です。

WEB制作会社やコンテンツマーケティングを支援する会社などがSEOができる、SEOに強いサイトを作れると営業をすることはよくありますが、SEOは時間ともに新しい情報がアップデートされますので、SEOを専門におこなっている企業以外ではほとんどおこなうことができないのが現状です。

SEOは基本的には内部対策、外部対策、コンテンツの3つの要素に対応する必要がありますが、この3つのすべてをおこなうことができる会社でなければSEOコンサルはむずかしいため、自社に合ったSEO対策会社を探すことが重要です。

 

内部対策とは

引用元:https://webkatsudou.com/seo_syurui/

SEOにおける内部対策とは、自社のサイトを作り替えることで改善する手法のことです。

タイトル、ディスクリプション(説明)、見出しなどは基本中の基本ですが、サイトの表示速度やcanonical設定など専門的な事項やサイト構成や導線などを見直すことも内部対策に含まれます。

 

外部対策とは

SEOにおける外部対策とは、外部リンクとサイテーションのことです。

自社で制御できる内部対策とは異なり、SNSやメディアなどで自社や商品を紹介されてリンクを張られたり、記事の中で言及されること(サイテーション)が自社サイトの評価に繋がります。

2010年頃のSEOでは外部対策が中心でしたが、自演リンクと呼ばれる検索順位を上げることだけを目的にした自社によるリンクが多発したため、Googleにより規制が入ったので一時は下火になりましたが、外部リンクが重要であることには変わりがありません。

内部対策だけでは検索順位を上げることはむずかしいことも多く、最終的にはどのように外部リンクやサイテーションを増やすのかを考えることも重要なSEO施策です。

 

コンテンツとは

内部対策や外部対策を完璧に施したとしても、肝心のサイト内のコンテンツが薄ければ評価が高まることはありません。キーワード戦略を立てたうえで対応するコンテンツを量産する手法をコンテンツSEOと呼び、現在では主流となっているSEO施策です。

SEO会社のなかにはコンテンツを量産して対策することだけをおこなっている会社もありますが、ライティング会社がSEO会社を名乗っているだけであったり、内部対策や外部対策をおこなわない会社もありますので注意が必要です。

 

SEO対策会社に依頼する前に知っておいてほしいこと

SEO対策を自社でおこなうか、SEO対策会社に依頼するかについては議論が必要ですが、多くの場合で最初から自社でSEO対策をおこなうことはできません。社内にノウハウがないためです。

そこでSEO対策会社に依頼することを検討することになりますが、まったくの知識なしに営業を受けると、どの会社も同じことを言っているように聞こえるため選定ができません。

結局は営業マンを信頼できるかという定量的な判断ができなくなるため、正しいSEO知識や検討事項だけは準備すべきといえます。

 

正しいSEOの知識とは

具体的なSEOの知識はSEOコンサルが入ってからインプットすることになりますが、正しいSEOの知識を持っていないとSEO対策会社の選定ができません。

知っておくべきとは非常に多いですが最低限、以下の内容は押さえておいてください。

 

  • ・高ければ効果が出るわけではない
  • ・順位以外にも目標は必要
  • ・外部対策は悪ではない
  • ・SEOは内製化できる
  • ・すぐに効果が出るわけではない

 

高ければ効果が出るわけではない

SEOコンサルの費用は毎月いくらであったり、プロジェクトの戦略策定にいくらというような料金体系になっていることがありますが、料金が高ければ効果が出るというものではありません。逆に料金が安いから悪いともいえません。

自社にとってWEB集客のどのフェーズにいて、目的を達成するためにいくらの予算をかけるべきなのかを提案できない会社であれば依頼すべきではありません。

 

順位以外にも目標は必要

SEO対策会社に依頼すると当然、成果指標は順位になります。しかし、順位だけを追っていても意味はありません。

検索順位を上げるのはアクセスを増やすため、アクセスを増やすのは売上を増やすため、売上を増やすためには・・・というように目的を明確にしたうえで対策できる点を模索する必要があります。

特に成果報酬型のSEO対策会社では、検索順位が料金に直結しますので順位だけを追う傾向が強く、費用対効果は見直す必要があります。

 

外部対策は悪ではない

SEO対策会社のなかには外部リンクを対策することを一切おこなわない会社もあります。自演リンクを大量生産して検索順位を調整することはペナルティ対象ですが、外部リンクそのものはまったく悪ではありません。

むしろ外部リンク無しにSEOを成功させることはむずかしいため、ペナルティを受けずにどのように外部リンクを獲得していくのかは非常に重要度の高い施策です。

外部対策をおこなわないSEO対策会社はなぜおこなわないのか、おこなえないのかを判断する必要があります。

 

SEOは内製化できる

SEOをおこなうには専門知識が必要なので外注しかないと考えている方もいますが、実際には内製化をおこなうことは可能です。

SEO対策を外注するのはノウハウがあるから、社内にリソースがないからなどの理由がありますが、特に重要になることは初期の戦略策定です。

逆を言えば戦略策定が終わってしまえば、その後はルーチン作業になることも多く、外注先と伴走しながら社内にノウハウを積み上げ、将来的には自社でインハウス化できるようにすべきといえます。

 

すぐに効果が出るわけではない

SEOを魔法のように考えている方もいますが、作業内容は非常に泥臭くて地味なものです。SEO対策会社に依頼しても最初の2週間~1か月はサイト分析、競合分析、戦略策定に時間を取られますので実作業はほとんどおこないません。

そして、SEO施策をおこなっても効果が出るのは早くても3か月はかかります。キーワード難易度が高い場合には1年~2年かかっても効果が出ないということは頻繁にありうる話です。

そのため、SEO対策会社では契約期間を最低6か月と定めていることがあります。ここを理解せずに契約を進めることはむずかしいのが現実です。

 

自社サイトの課題

SEO対策会社に依頼する際に困るのは「〇〇というキーワードで上位表示させたい」という与件をもらうときです。検索上位に表示することは極めて重要度の高いWEB集客手法ですが、上位表示は目的ではないためです。

何のためにSEOをおこない、いつまでにどの程度の予算をかけることができるのか、社内のリソース(人員)はどこまで動かせるのか次第で戦略は大きく変わります。

例えば、SEO対策会社では内部対策の指示書を作り社内のWEB担当者が指示書にもとづき書き換えを行い、コンテンツの骨子はSEO対策会社が作ってライティングは社内がおこなうという手法ができれば全体の予算は大きく下がります。

反対に内部対策の指示書を出してもWEB制作会社に依頼することになったり、社内でコンテンツは作れないのでライティング会社に振るということになるのであれば全体の予算は上がってしまうので、丸ごとSEO対策会社に依頼することも考えなければなりません。

 

正しいSEO対策会社の選定ポイント

SEO対策会社を選ぶ際にはポイントがいくつかありますが、正しいポイントを紹介しているメディアはほとんど見かけません。

ここでは本当に必要な選定ポイントをご説明いたします。

 

SEO戦略策定ができる

引用元:https://www.hp-senka.jp/marketing/seo/

SEO対策会社で何よりも重要なのは全体のSEO戦略策定ができることです。

なかには主要キーワードをもらって、その周辺キーワードのコンテンツSEOだけをおこなう会社もありますが、これはSEO対策会社でなくコンテンツ制作会社がおこなうことです。

内部対策とコンテンツ戦略を立ててくれる会社もありますが、最終的な外部リンク獲得手段まで検討してくれないようでは、将来的に伸び悩むことは目に見えています。

正しい現状把握と将来像の設計、フェーズごとの対策ができない会社に依頼すべきではありません。

 

SEO以外の集客提案もできる

SEO対策会社ですので営業担当はSEOで受注できるように提案をしてきます。しかし、ビジネスモデルやキーワード、業界によっては最初にSEO集客から入るのに不向きな場合もあります。

SEOがむずかしい場合には、最初はどのような戦略を立て、その後にどうやってSEO戦略にシフトしていくのかを提案できなければなりません。

費用対効果が合う

SEO対策会社の費用は毎月20万円~30万円程度が一般的です。高いところは毎月50万円~100万円ということもありますが、高ければ効果があるというわけではないことは前述したとおりです。

重要なことは高いか安いかではなく、費用対効果があるかどうかです。

将来的に必要だからとSEOをおこなっても費用が回収できずに徹底するということは意外に多く、理由を紐解いていくと最初から費用対効果が怪しかったというケースが散見されます。

費用対効果が合うかどうかはSEO戦略策定にもかかわりますので必ず押さえておくべきポイントです。

 

インハウス化を検討できる

SEO対策会社に依頼すること自体は悪くありませんが、いつまでも外注をしていると費用だけがかさむことになりかねません。

企業の規模にもよりますが、将来的には内製化することも視野に入れることで年間数百万円のコスト削減につながることもあります。

 

誤ったSEO対策会社の選定ポイント

以下は一般的に指摘されるSEO対策会社の選定ポイントですが、必ずしも正しいとはいえないものです。ときにはメディアが誤った情報を発信していることもありますので注意が必要です。

 

SEO関連のキーワードで上位表示されている

SEO対策会社なので「SEO」や「SEO対策」といったビッグキーワードで検索上位に表示されているはず、と思うのは早計です。

SEO対策会社のなかでも本当に実力を持っている会社であっても検索上位に出てこないことは頻繁にあります。これは上位化するだけの力がないのではなく、上位化するだけの労力と効果を考えたときに、そこまで労力をかけるだけの効果がないと判断したためだと考えられます。

SEO対策会社が電話営業することに対して、非常に批判的に判断される方も世の中にいますが、SEOという言葉を知らなければユーザーは検索しませんし、言葉を知っていても本質的な問題がSEOと紐づいていると気がつかなければ検索行動は起こりません。

電話営業がよいと言っているわけではなく、企業戦略によってSEO戦略は非常に大きく変わるという一例というだけです。

悪い見方をすれば、検索エンジンの検索順位は「SEO対策」によって塗り替えることができますので、検索上位に表示されている会社が優良企業とは限りません。

現にJADE、アユダンテ、Speeeなどの会社は極めて実力の高いSEO対策会社ですが、これらの企業は2021年12月時点では「SEO」でも「SEO対策」でも1ページ目には表示されません。

 

成功事例や実績を参考にする

SEO対策会社の公式サイトには成功事例や実績が掲載されていることがありますが、掲載されている事例や実績が必ずしもその会社の成果とは限りません。

受注した案件を丸ごとSEO対策会社に振っているケースも実際にありますので、掲載している企業に実力がないこともありますし、掲載されている実績が事実だとしても同じ手法が現在でも通用するとは限りません。

成功事例も実績も判断材料にはなりますが、決め手にはなりませんのでご注意ください。

 

メディアで紹介されている

大手メディアに紹介されている企業だから実力がある会社だと思ったら大間違いです。

特に「SEO対策会社」などで検索すると、10選や15選のような記事が出てきますが、ここに掲載されている企業は「SEO対策」のために必要なために紹介されているだけで、本当に実力があるとは限らないということは念頭においておくべきです。

 

成果報酬型や安いSEO対策会社

成果報酬型のSEO対策会社であれば検索上位に表示されるまで費用がかからないので安心と思っている方もいますが、成果報酬型の企業のなかには成果の出そうなクライアントを優先的に対策し、お金にならなそうなクライアントを放置する会社もあります。

また、費用が安いSEO対策会社もありますが、費用が安いということは手厚いサービスを受けられないということなので、費用対効果が合うかどうかに疑問が残ります。

成果報酬型や安いSEO対策会社が必ず悪いというわけではなく、なかにはそういう会社もあるので判断軸としては正しくないという例です。

 

順位しか追わない

SEO対策をするは検索順位を上げるということですが、検索順位を上げることは手段であって目的ではありません。

たとえ依頼したビッグワードで検索上位化に時間がかかっても、ミドルワードやスモールワードで集客できて売上が伸びれば成功というケースということもあります。

重要なことは目的から逆算してタスクに落とし込んで施策を打ってくれるSEO対策会社に依頼するということです。

 

外部リンクに否定的

SEO対策会社のなかには極端に外部リンクに否定的な会社があります。

ホワイトハット(Googleの推奨している手法)だけに注力していることを売りにしている会社はありますが、Googleが推奨していない手法が悪いというわけではありません。

むしろ外部リンクを合理的に獲得する施策を打てないようでは検索順位の伸び悩みが起こることは必至です。

 

SEO対策会社に依頼すべきか、内製化すべきか

SEO対策会社に依頼すべきか、自社でおこなうべきかと問われると、自社でできるのかどうなのかという点が判断軸になります。

しかし、ほとんどの場合ではSEOのノウハウを持っていないことが普通ですので、最初はSEO対策会社に依頼すべきといえます。このときに、感覚や知名度だけで選定すると失敗することがあり、あとからSEO会社を選定しなおすと二度手間であり機会損失になります。

特に重要な全体の戦略策定やキーワード選定などは外注を頼り、伴走しながら徐々に自社で対策できるようにシフトすることが費用を抑えつつ成功する決め手といえます。