SEOにおいて、EATは欠かすことのできない非常に重視すべきポイントです。EATは専門性、権威性、信頼性を意味するGoogleのWEBサイト評価基準の1つです。EATが高いWEBサイトやコンテンツを製作すると、Googleはユーザーにとって信頼度が高く質が良いものを提供していると評価するため、検索順位を上げることにつながります。SEOを強化させるには、EATを意識したユーザーに利益があるWEBサイトやコンテンツ作りが必須です。

 

EATとは

EATとは、Googleが公開している検索品質評価ガイドラインで定義されているWebサイト評価基準の1つです。EATはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)の3つの単語の頭文字をとった造語です。

 

Expertise(専門性)

Expertiseは専門性をあらわす言葉です。専門性とはそのコンテンツが何らかの分野に特化していることをいいます。さまざまなテーマのコンテンツが数多くあるサイトよりも、1つのテーマに精通しているサイトのほうがユーザーに役に立つという考え方からGoogleに評価される傾向にあります。

 

Authoriatativeness(権威性)

Authoriatativenessは権威性という意味を持ちます。権威性ではコンテンツの内容だけではなく、誰がその情報を発信しているかが重視されます。例えばWEBサイトの情報が、そのテーマの資格を有する人から発信されているのか、そうではないのかを比較した場合に前者のほうがより適切な情報を発信しているという説得力があります。情報の発信者がその専門知識を持ったプロであるかどうかが重要な鍵となります。

 

Trustworthiness(信頼性)

Trustworthinessは信頼性を意味します。信頼性とはユーザーにとって信頼できるサイトや情報、運営者であるかどうかの基準です。例えば、コンテンツの正確性では引用するソースが公的機関や専門家のものであることやサイトの運営会社の住所電話番号、メールアドレスが公開されているかなどがGoogleからの信頼性を高めることとなります。

 

SEOにEATが重要になった背景

Googleはユーザーファーストであることとコンテンツの質を重視していることから、EATはSEOにおいて非常に重要視されています。以前はGoogleの検索アルゴリズムの精度が低く、サイトの善し悪しの判断が正確には判断できておらず、低品質なコンテンツでも検索上位に表示できるため、ユーザーのためにならない低品質なコンテンツがメディアから量産されていました。検索キーワードが詰め込まれているサイトや被リンクの多いサイトが検索上位になることも多く、ユーザーの求める情報にたどり着くことが困難でした。

しかし、Googleの検索アルゴリズムのアップデートにより精度が上がり、画像やテキストの理解度、ユーザーの行動分析が進みました。加えて、コンテンツの評価基準もアップデートされていき、コンテンツの品質が検索上位に大きく影響を与えるようになりました。

以前はリンクを貼ったり、キーワードを詰め込むだけでSEOの効果がありましたが、現在ではユーザーが満足する利便性の高い、正しい情報を提供する高品質なコンテンツ作りが非常に重要となっています。

 

YMYLトピックでは特にEATが重視される

EATはYMYL(Your Money or Your Life)トピックでは特に重視されています。YMYLのような個人の将来の幸福、健康、経済、または安全性に影響を及ぼす可能性があるトピックではEATが大きく関係します。

 

YMYLトピックとEATの関係

EATが特別重視されるのがYMYLトピックで、Googleから厳しい評価基準が設けられています。理由としては、ユーザーの人生に大きな影響を与える可能性がある領域だからです。以前、人の生命や健康に関して不適切な記事が多数公開されたこともあり、Googleでは悪質なコンテンツに対する排除を進めています。とりわけ正確性が重要なトピックだからこそEATをより重視することで、ユーザーに安心して信頼性のあるコンテンツを検索してもらえるようにしています。

 

YMYLトピックとは

Googleのページ品質評価ガイドラインには、YMYLトピックについて次のように記載しています。

Pages on the World Wide Web are about a vast variety of topics.

Some topics have a high risk of harm because content about these topics could significantly impact the health, financial stability, or safety of people, or the welfare or well-being of society. We call these topics “ Your Money or Your Life” or YMYL.

出典:General Guidelines (Google)

記載内容にはインターネット上のページは多様なトピックからなっていて、人々の健康、経済的安定、安全、または社会の福利や福利に大きな影響を与える可能性があることが書かれています。さらに一部のトピックでは誤った情報をユーザーへ与えてしまえば悪影響を及ぼすリスクがあることも記されています。こうした悪影響を及ぼすリスクのあるトピックのことをGoogleは、YMYL(Your Money or Your Life)と呼んでいます。

 

YMYLトピックであるか判断する方法

GoogleではYMYLトピックであるか判断するには次のようにGoogleの検索品質ガイドラインに載せています。

To determine whether a topic is YMYL, assess the following types of harm that might occur:

  • YMYL Health or Safety : Topics that could harm mental, physical, and emotional health, or any form of safety such as physical safety or safety online.
  • YMYL Financial Security : Topics that could damage a person’s ability to support themselves and their families.
  • YMYL Society : Topics that could negatively impact groups of people, issues of public interest, trust in public institutions, etc.
  • YMYL Other: Topics that could hurt people or negatively impact welfare or well-being of society.

出典:General Guidelines (Google)

上記の引用からGoogleはYMYLに該当するトピックなのか判断するとき、次の4つのような危害が発生する可能性があるのかを重視しています。

 

  • ・精神的、身体的、感情的などあらゆる形態の安全を損なう可能性
  • ・個人や家族を養う能力を損なう可能性
  • ・グループ、公共の利益の問題、公共への信頼などに悪影響を与える可能性
  • ・人を傷つけたり、福祉や社会の福祉に悪影響を与える可能性

 

これらに当てはまるものはYMYLトピックに当たり、コンテンツを作成する際には正確性や信頼性が重視されます。

 

EATを高める方法

GoogleにWEBサイトやコンテンツを評価してもらうためにはEATを高めなければなりません。

 

専門性を高める

EATの専門性を高めるにはコンテンツやWEBサイトが特定のテーマにどれだけ精通しているのかが鍵です。方法は次の3つがあります。

 

  • ・特定のテーマに特化する
  • ・一次情報を盛り込む
  • ・専門知識の質を高める

 

特定のテーマに特化する

特定のテーマに特化することで自然とサイトの専門性を高めることにつながります。テーマを幅広く扱うサイトにしてしまうと、特化させようとしているテーマの専門性が検索エンジンから見て弱くなってしまいます。また、特化させるテーマにおけるコンテンツの量と質も重要です。ユーザーの検索意図を満たして、メインのテーマに関連する情報を細かく網羅しているサイトは専門性が高いといえます。

 

一次情報を盛り込む

一次情報を発信できるということはそのテーマに精通していることを意味するので、発信しているサイトの専門性を高めることができます。また、ほかのサイトとの差別化を図ることができます。他者から得たものではない、自分自身の経験や調査、収集した結果で得たオリジナルの情報をGoogleは高く評価します。さらにオリジナルの図や表を使ったコンテンツは理解しやすく、サイトの評価向上にもつながります。

 

専門知識の質と量を高める

サイトの専門性を高めるために重要なのは、質の高い、専門知識のある情報が多く掲載されていることです。自社しか書けない専門知識の必要な情報が多く記載されていたり、専門家に取材や監修を頼むことも専門性を高めることにつながります。

 

権威性を高める

権威性は第三者からのイメージが重要で、発信者が誰なのかGoogleから評価されます。権威性を高める方法は次の3つが挙げられます。

 

  • ・著者名、運営会社名を明記する
  • ・権威あるサイトから被リンクされる
  • ・サイテーションを獲得する

 

著者名、運営会社名を明記する

著者名、運営会社名を明記することは非常に重要で、「だれが言っているのか」が明確になります。例えば、医療に関するサイトであった場合、記事制作者が単にメディアを運営している人なのか、医療従事者なのかによって信頼性は変わってきます。Googleはユーザーにとって信頼できるのは知識のある一般人ではなく、医療従事者の発信している情報だと判断し、医療従事者のサイトを検索上位に掲載します。

 

権威あるサイトから被リンクされる

既に権威あるサイトから評価されることも権威性を高める1つの方法です。Googleは、どこからリンクされているかを確認し、EATの評価をしています。質の高いコンテンツを作り、外部からの言及や推奨などされることで権威性のあるサイトからの被リンクにつながれば、権威性を高めることができます。良いコンテンツを作ることも重要ですが、サイトの存在を知ってもらうことも必要なので、TwitterやFacebookで情報を発信するなどユーザーが言及したくなる施策を考えるようにしてください。

 

サイテーションを獲得する

サイテーションを獲得することは社会的承認を得ることにつながり、権威性を高めます。サイテーションはコンテンツを作るだけでは得られません。TwitterやFacebookなどで積極的に作成したコンテンツを拡散したり、運営者個人に注目が集まるコンテンツを発信するなど他者が紹介したくなる有益な情報を発信し続けることが重要です。

 

信頼性を高める

信用性を高めるには、コンテンツやWEBサイトがどれだけ信用できるかが重要で、次の4つの方法があります。

 

  • ・運営者情報の開示をする
  • ・メディアポリシーを公開する
  • ・専門性の高いサイトから情報を引用する
  • ・定期的に情報をアップデートする

 

運営者情報の開示をする

運営者情報の開示をすることでユーザーに安心感を与え、信頼性を高められます。開示する情報例は以下に記載します。

 

  • ・コンテンツの公開日
  • ・更新日
  • ・企業の所在地
  • ・責任者、代表者
  • ・メールアドレス
  • ・電話番号
  • ・サービス名
  • ・従業員の数
  • ・オフィスの風景

 

プライバシーポリシーやお問い合わせページの設置も有効です。

 

メディアポリシーを公開する

ニュースサイトやメディアの場合はメディアポリシーを公開することで信頼性が高まります。コンテンツの運営にあたっての理念を明記することでユーザーやGoogleに運営元について理解してもらい、信頼性につながります。

 

専門性の高いサイトから情報を引用する

コンテンツを作成にあたり、医療情報であれば厚生労働省やクリニックの公式サイトを、天気であれば気象庁の情報を引用するなど専門性の高いサイトから引用します。信頼性の高いサイトからの引用であるか否かによってコンテンツの質は大きく変わってしまいます。例えば、情報源がわからないサイトや個人のサイトと国や自治体が運営しているサイトを比較した場合に信頼性は大きく異なります。

 

定期的に情報をアップデートする

既に公開済みの記事を定期的に最新の内容に更新することも重要です。古い情報を掲載し続けてユーザーが混乱したり不利益を受けてしまうとユーザーと検索エンジンからの信頼を失い、信頼性の低いサイトとして評価されてしまいます。

また、YMYL領域の情報を掲載している場合、サイト全体のSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。コンテンツを増やすことも必要ですが、掲載済みのコンテンツの情報の見直しも常にしていくことが重要です。

 

さらにEATを高めるために

上記のEATを高める方法を実践したうえで、次の4つの方法もEATを高めるために有効な方法です。

 

  • ・サイトのSSL化
  • ・whois情報の公開
  • ・Googleビジネスプロフィールの登録や運用
  • ・構造化データの活用

 

サイトのSSL化

Googleはユーザー情報保護のため、サイトURLの通信プロトコルをhttpsへ変更するSSL化を推奨しています。サイトURLを変更することによりサイト情報、ユーザーの個人情報がハッキングされにくくなります。

 

whois情報の公開

whois情報の例は、IPアドレスやドメイン名の登録者に関する情報で次のようなものがあります。whois情報を公開することによって運営者情報をより充実させることができます。

 

  • ・登録ドメイン名
  • ・ドメインの登録日
  • ・ドメインの登録者名
  • ・登録者の住所

 

Googleビジネスプロフィールの登録や運用

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)とはGoogleが無料で提供しているサービスで、Google検索やGoogleマップで検索されたときに住所、連絡先など企業情報を表示させることができます。また、登録することで企業情報がGoogleに伝わります。Googleマイビジネスにはユーザーが口コミを投稿して企業側から返信することも可能です。Googleビジネスプロフィールの口コミはクローラーが巡回し、他者からの評価として検索結果に反映させています。

Googleビジネスプロフィールには一般ユーザーからの評判が集まりやすいので、口コミへの返信機能を利用してユーザーとコミュニケーションをとるようにすることもETAを高めることにつながります。

 

構造化データの活用

構造化データとは、コンテンツに関する情報を分類したHTMLコードのことをいいます。構造化データを活用することでカテゴリーがわかりやすくなることから、ユーザーの利便性が向上します。また、検索エンジンにとってもコンテンツの内容が理解しやすくなることから、EAT評価につながる情報が伝わりやすくなります。ただし、構造化するには専門知識が必要なため、エンジニアなどに依頼する領域です。

 

誤解しやすいEATの認識

EATはSEOをおこなうにあたって必須の概念ですが、さまざまな誤解も生んでいます。EATを正しく理解しなければ不要な作業が増えたり、SEOの結果にも影響が出てくる恐れがあります。次の5つはよく誤解されがちなEATの認識です。

 

  • ・EATはアルゴリズムではない
  • ・EATスコアは存在しない
  • ・EATは直接のランキング要素ではない
  • ・EATはすべてのWebサイトで重要視する必要はない
  • ・EATは対応すればすぐに結果が得られるわけではない

 

EATはアルゴリズムではない

Googleは何百万もの小さなアルゴリズムが集まったもので、一体となりランキングスコアを計算しています。この小さなアルゴリズムはWebページやコンテンツ内のEATとして概念化が可能なシグナルを探しています。よって、EATは特定のアルゴリズムを指すものではないのです。

 

EATスコアは存在しない

2019年10月にラスベガスで開催されたPubcon Pro Las Vegas 2019 のQ&Aセッションがおこなわれました。GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏はEATスコアの存在に関する質問に、EATはそういった指標を単独で計測する単独のアルゴリズムが存在するわけではないことを答えています。

 

EATは直接のランキング要素ではない

例えば、ページスピードやHTTPS、タイトルタグ内のキーワードなどはランキングに直接の影響を与えますが、EATがランキングに与える役割は間接的なもので、Googleの

Danny Sullivan氏は以下のように述べています。

これを翻訳すると、次のようになります。

E-A-Tはランキング要因になるのか?スピードのように技術的に直接測定できるものがあるかどうかということであれば、そうではありません。

人間が評価するようなE-A-Tにコンテンツが合致しているかどうかを判断するために、さまざまなシグナルを代理として使用しています。

その点では、E-A-Tはランキング要因のひとつと言えます。

つまり、EATは直接何かを測定するのではなく、コンテンツがEATと合致するかを判断するために用いられているということです。

 

EATはすべてのWEBサイトで重要視する必要はない

Googleは、品質評価ガイドラインでWEBサイトに求めるEATのレベルはトピックの内容やYMYL領域の程度によることを明言しています。例えば、医療系のトピックであれば高いEATが求められますが、趣味の領域のトピックに関するEATの水準は医療系のトピックと比較して低くなります。したがって、YMYLのWEBサイトやトピックを扱う場合にはEATは重要視されますが、すべてのWEBサイトにおいてではありません。

 

EATは対応すればすぐに結果が得られるわけではない

EATは直接的なランキング要素ではないので、対策をしてもすぐに検索順位が上がることはありません。ユーザーからの信頼を得るには膨大な要素が必要のため時間がかかり、変化を検索エンジンが認識するまでにもさらに多くの時間を有する場合もあります。

また、Googleが次のコアアルゴリズムアップデートまでサイト全体の再評価を行わない場合もあり、そのときは結果が得られるまで、少なくとも数ヶ月かかることもあります。

 

まとめ

EATはWEBサイトやコンテンツの評価基準であることから、SEOにおいて検索順位を上げるためにEATを高めることは非常に重要です。EATはユーザーファーストを掲げるGoogleの理念を実現するための核であり、ユーザー目線のコンテンツ作りを意識する上で欠かせません。EATを正しく理解してサイトやコンテンツ作りに反映させていくことが、SEOに良い結果をもたらすことにつながります。