オウンドメディアとは、企業が所有するメディアのことです。所有しているメディアはすべてオウンドメディアですので、公式サイト、ブログ、WEBマガジン、SNSなどのことをオウンドメディアといいますが、日本では事実上、WEBマガジンのことをオウンドメディアと呼んでいます。

そして、オウンドメディアのSEO対策との相性の良さに加え、集客ルートを複数組み合わせることで非常に効果的に集客できるツールとなります。

オウンドメディアの集客を成功させるポイントは何か?集客効果を最大化させるにはどうすればよいのかが企業のWEB戦略のカギになります。

そんなオウンドメディアの集客についてローカルアドがご説明いたします。

 

オウンドメディアの集客とは

オウンドメディアは一般的にはWEBマガジンですので情報を発信するだけのメディアです。

しかし、ユーザーの多くは悩みや知りたいことがあり検索行動に出ているのであり、繰り返し検索する際に同じオウンドメディアにたどり着くことがあれば自然と愛着がわいてくるものであり、メディアのメルマガやホワイトペーパーをダウンロードするようになります。

このような行動を通じてナーチャリングを進めることができ、リード(見込み顧客)を増やすことができるのがオウンドメディアによる集客です。

言い方を変えれば、ユーザーの検索意図を読み、ユーザーに必要なコンテンツを用意することでリードを獲得する手法のことですので、そのままコンテンツSEOに通じるものがあります。

 

なぜオウンドメディアでの集客が必要なのか

WEB集客方法はさまざまですが、大きくいえばSEOと広告に分かれます。もう少し分類するとSNSやメルマガもありますが、違いはユーザーから来てもらうのか、ユーザーに自分からアピールするかです。

マーケティングとセールスと言い換えてもよいです。

マーケティングとセールスの話は割愛しますが、重要なことはさまざまな手法を同時におこなうことでリスク分散ができることです。

オウンドメディアの集客効果を上げるためには複数のメディアを同時展開する必要がありますが、オウンドメディア単体ではSEO集客に頼るのが普通です。

しかし、SEO集客を成功させるには開始から半年以上かかることが通常であり、SEOが軌道に乗るまでの間は広告やSNSを活用することになります。

もしSEOが軌道に乗ったとしても突然のコアアルゴリズムアップデートや世の中の需要の変化によりオウンドメディアがうまくいかないことは多々あります。

これは集客やSNSであっても同様です。そのため、複数の集客方法を組み合わせて使うことでリスク分散をすることができるのです。

 

オウンドメディア集客とSEOの関係

オウンドメディアはWEBマガジンである以上、定期的にコンテンツを配信することになります。この定期的にコンテンツを配信し続けるということはコンテンツマーケティングといい、キーワード対策されたコンテンツを継続して配信することをコンテンツSEOといいます。

オウンドメディアの目的の1つはリードの獲得です。つまり、問い合わせを増やすことが最終目的であることが多いため、必然的にユーザーの母数を増やさなければなりません。そのためにはユーザーの需要を調べ、検索ボリュームが多いものを対策する傾向が強く、自然とコンテンツSEOをおこなうようになります。

少々、粗い表現ではありますが、オウンドメディアをすることはコンテンツSEOすることと同義ですので必ずSEOを意識したサイト設計、コンテンツ設計である必要があります。

 

トリプルメディアと同時展開する

引用元:https://mag.sendenkaigi.com/senden/201705/creative-basis/010541.php

トリプルメディアとは次の3つのことです。

 

  • オウンドメディア
  • ペイドメディア
  • アーンドメディア

 

オウンドメディアは自社が所有しているメディアのことです。ペイドメディアはPaidの名称のとおり広告のような支払いをするメディアのこと、アーンドメディアは第三者が配信するメディアのこと、つまりSNSや個人ブログなどのことを指します。

オウンドメディアはSEO集客メインですが、オウンドメディアへの流入経路を増やすためには広告を出したり、SNSや個人ブログなどで拡散されることが必須です。

コンテンツ作成に追われているとほかのことに目が届かなくなりがちですが、3つのメディアがあることを意識したうえで組み合わせて利用することが効果的なWEB集客方法です。

 

オウンドメディア集客のメリット

SEO集客のメリットはさまざまですが、オウンドメディア集客の最大のメリットはユーザーの意識が高まった状態でのリード獲得ができることです。

一般的にオウンドメディアにアクセスしても、初回のアクセスで問い合わせにつながることはありません。2回、3回とアクセスが続くことでユーザーは信頼感や親近感を醸成することになり、ホワイトペーパーにより事前に情報を得たうえで問い合わせをさせることができます。

広告では訪れたユーザーが初回であってもコンバージョンさせるために最適化を施しますが、ユーザーの意識が高まっているとは言いがたく、ユーザーが自身で検索して訪れ、繰り返し目に触れることで自然とナーチャリングできることがオウンドメディア集客の大きなメリットです。

 

オウンドメディア集客の流入経路

オウンドメディア集客の流入経路は非常に多く、アクセスを最大化させるためには複数の手段を併用する必要があります。

代表的な流入経路はオーガニック検索(自然検索)ですのでSEOですが、SEO以外にも以下のような流入経路が考えられます。

 

  • ・SNS
  • ・広告
  • ・リンク獲得
  • ・プレスリリース
  • ・メルマガ

SNS

アーンドメディアを代表するのがSNSです。Twitter、Facebook、Instagram、YouTube、ピンタレスト、Linkedin、TikTokなどオウンドメディアとの相性次第ではありますが、さまざまなSNSを利用できます。

ただし、利用するSNSが多ければよいというわけではありません。toBなのかtoCなのかによってSNSとの相性があり、ターゲットとする年代や性別次第では効果がないSNSも存在します。

SNS運用には意外と手間がかかるため、リソース活用の最大化を考えるためにも絞って利用すべきです。

 

広告

広告は常に利用できる効率的な集客方法です。出稿さえできればその日から集客が可能になるため強力なツールではありますが、出稿している間はコストがかかり続け、出稿をやめると一切の集客ができなくなります。

CPA(Cost Per Action)を下げるためにも、オウンドメディアを始めた当初から広告運用を始め、オウンドメディアが軌道に乗ってきたらコストを下げるように戦略を練るべきです。

 

リンク獲得

SEOにも通じますが外部リンクの獲得は極めて優れた集客手法です。外部リンクとは言ってみれば他人からの紹介ですので、リンクを張っている媒体が人気があればあるほどリンク先への流入数や信頼度の向上に期待ができます。

特にSEOでは外部リンクの獲得が極めて重要なランキング指標になっていますので、アクセスを増やす意味でも、検索順位を上げる意味でもできるだけ多くのリンクを獲得できる手法を検討すべきです。

 

プレスリリース

プレスリリースは非常に優秀な伝達手段です。メディアの立ち上げ時、大きなニュースがあった際などにはプレスリリースを出すことをおすすめします。

プレスリリースに出すことでメディア関係者に広く告知をすることができ、プレスリリースからのアクセスやプレスリリースしたことによる副次的な紹介なども期待できます。

 

メルマガ

メルマガは2022年でも利用されている有効な集客手法です。ホワイトペーパーのダウンロード時やメルマガ登録をさせることでユーザーにこちらの情報を積極的に配信することができます。

世界的に有名なメディアやSEO会社のメディアなどでは効果的にメルマガを配信し、定期的にアクセスを集め、ナーチャリングに成功しています。

 

オウンドメディア集客を成功させる方法

オウンドメディア集客はコンテンツSEOですので、SEO設計の手法がそのまま利用できます。

最終的に必要なものはユーザーに有益なコンテンツですが、そのコンテンツをどのような配置にするのか、そもそもがどういったキーワードでコンテンツを作るのかはSEO戦略の肝です。

特にキーワード選定を間違えるとまったく集客できないということも考えられるため、必要とあれば外部の力を借りる必要もあります。

 

キーワード選定

キーワード選定はSEOの最重要課題の1つです。キーワード候補一覧を出すだけであればツールを利用すればすぐに作れますが、自社でも書けるコンテンツであるかどうか、競合に負けないだけの独自性があるかどうか、ユーザーが求めているかどうかなどを総合的に判断したうえで決めてください。

 

サイト設計

サイト設計とはカテゴリー設計やキーワードマッピングのことですが、重要なのがコンテンツ間の内部リンクです。

キーワードには必ずトピック内に柱(ピラー)となるワードがあり、その周辺となる複数語ワードや関連語が補佐をしてクラスター(集合)を作ることになります。このようなトピッククラスターを計算して内部リンクを構築することで強固なサイトを作ることができます。

逆をいえば、コンテンツを入れただけではサイト強化ができないことが多く、非常にもったいないといえます。

 

有益なコンテンツ

Googleがコンテンツ・イズ・キングといったように、コンテンツは最終的にはもっとも重視されるものです。

そもそもユーザーはコンテンツを読みたくてアクセスしているわけなので、ユーザーの欲求を満たすに十分なコンテンツを提供できなければ誰も訪れません。

1文字いくらのライターに依頼してコンテンツを作ることが悪いとはいいませんが、できるだけトピックに知見のある専門家や経験者に執筆を依頼することでより深いところまで網羅したコンテンツが作れるはずです。

 

オウンドメディアの集客効果を最大化させる方法

オウンドメディアは運営しているだけで集客効果がありますが、効果を最大化させるためには、どこまで深くユーザーのことを知れるかにかかっています。

一見競合であるメディアであっても目的が異なればコンテンツの書き方やターゲットが異なります。オウンドメディア集客の効果を最大化させるためには、できるだけ運用目的を明確にし、ターゲットを定めてからコンテンツ企画をおこなうべきです。

 

運用目的の明確化

サイトには必ず目的があります。目的を明確にして、その目的を達成するためにどうするかを考えるところからメディア運営は始まります。

 

  • ・売上を伸ばす
  • ・認知の向上
  • ・リードナーチャリング
  • ・ロイヤリティの向上
  • ・オピニオンリーダーとしての地位の確立

 

ざっと挙げましたが、オウンドメディアの目的は上記のようなものがあります。まずはゴールを定め、ゴールからタスクに分解するようにしてください。

 

ターゲットの明確化

メディアやターゲットを作るときには、誰に読んでもらうのかを明確に定める必要があります。ターゲットやペルソナを明確にすることはコンテンツ制作をするときの基本中の基本です。

同じキーワードであってもターゲットが変われば書く内容にも大きく影響するはずですので、最初は粗くても構いませんので必ずターゲットを定めてください。

 

コンテンツの企画

ユーザーに有益なコンテンツを作るにはコンテンツ企画に力を割く必要があります。キーワードを決めていきなり書き始めるライターもいますが、構成なくして有益なコンテンツはありえません。

ユーザーにどのような順序で、どのような内容のコンテンツを提供するのかを決めてからライティングをはじめることで、より確度の高いコンテンツが作れるはずです。

 

まとめ

オウンドメディアは優れた集客手法ではありますが、成功させるためには緻密な準備が欠かせません。

特にSEOとの親和性が高いため、SEOを意識したライティングが求められますが、そのためにはサイトの目的とユーザー理解の深堀が何よりも重要です。

しかし、ユーザー理解を進めることはむずかしいことが多く、自社内だけで運用を始めるには壁が大きく立ちはだかるはずです。このようなときには外部の力が必要になってきます。

将来的にはインハウス化をするとしても、立ち上げ当初は外部の力を借りることで初動を加速させることができますので、積極的に外部の知見を活かして成功に導くようにしてください。